合併浄化槽の話をしよう。
水鉄砲で取り上げられることが多い弊社ですが(汗)、
水道設備が本業ですので、給水設備や排水設備に関するご相談も寄せられます。
最近多いのが、
「『合併浄化槽に転換しませんか?』という吉田町外の業者さんが来たんだけど」
というご相談。
業者さんが回ってきて「浄化槽を新しくしませんか」と言われたものの、
その時は判断がつかなくて頷かず、後日弊社に「それって何ですか?」とご相談くださったものです。
浄化槽には「単独浄化槽」「合併浄化槽」の2種類があります。
合併浄化槽とは、お風呂や台所で出る生活排水と、トイレの水を合わせて処理できる浄化槽のことです。それぞれの住宅に、小さな下水処理場を付けているイメージと言えばわかりやすいでしょうか。
対して単独浄化槽はトイレの水だけを処理できる設備で、
お風呂や台所で出る生活排水はそのまま流してしまいます。
ということは、お風呂や台所、お洗濯で使った洗剤成分がそのまま流れてしまうわけです。ひと昔前の水路などに、洗剤の泡らしきものが浮いていたのを見た方も多いのではないでしょうか。
公共の下水道管が埋設されていない地域に住宅を建てる場合、
現在では合併浄化槽の設置が義務付けられており、単独浄化槽は設置できません。
ただし、以前は単独浄化槽を設置できていたので、
古いお宅が多い地域は上記のような業者さんが回ってくるわけですね。
合併浄化槽は環境に優しい浄化槽なので、
自治体も合併浄化槽へ替える(転換と言います)ことを推奨しています。
そのため工事費用は自治体からの補助金があり、
(予算枠があり、上限に達すると終了となります)
補助金を使えれば施主様分の負担額が少なく済みます。
なので、声をかけてくれる業者さんにお願いしても良いのですが……
まず、転換工事はそれなりのお金と時間がかかる工事です。
補助金のことだけ考えて焦って結論を出したりせずに、
将来的な視点で検討しても良いのかな、と思います。
もうひとつ、浄化槽は長く使う物です。
「設置して終わり」でなく、浄化槽を維持管理する業者さん、
不具合が出たらすぐ相談・対応してもらえる業者さんとのネットワークがあるほうが、
トラブルがあった時も被害が最小限で済みます。
そういう意味では、転換工事を行うのであれば
維持管理業者さんと繋がりがあり、トラブル対応も早い
地元の業者さんにお願いするのが最適ではないかな、と思います。
他にも設置工事で1週間程度、トイレが使えなくなるなど不便もあります。
ちなみに浄化槽は、設置に関して国家資格が必要だったりします。
(浄化槽設備士という資格です)
弊社には有資格者が5名在籍しています。
もちろん弊社にご依頼いただければ、全力で対応致しますよ!
設置工事中の仮設トイレも、最近話題の「動く水洗トイレ」がお宅に参ります。
浄化槽は住宅に付随する重要な設備のひとつです。
住宅メンテナンスのひとつとして、ちょっとだけ考えてみませんか?